神村学園高等部FW西丸道人の仙台加入内定会見が開催!走力、献身性、ゴールへの貪欲な姿勢が魅力のストライカー

献身的で周りを生かせるストライカー

 現在、仙台は3人の選手が来シーズン加入内定している。2月22日には仙台大DF石尾陸登、8月31日にはユース出身のびわこ成蹊スポーツ大MF工藤真人、そして9月4日には神村学園高FW西丸道人の加入内定が発表された。この度9月22日、神村学園ライブラリー棟にて、西丸の加入内定会見が行われた。
 西丸は鹿児島県出身で、FC加治木から神村学園中等部サッカー部に加入し、その後高等部へと進学。ストライカーとして頭角を現し、昨年12月末から1月上旬にかけて行われた第101回全国高等学校サッカー選手権大会では2得点を挙げるなど主力として活躍した。その姿を見ていたのが強化部スカウト平瀬智行だった。「すごく面白いと興味がわきました。福田師王(ドイツ・ボルシアMG)や、大迫塁(セレッソ大阪)がいましたが、彼らを生かしていたのが西丸君でした。献身性があって、貪欲にゴールに向かう姿勢を評価しました」と平瀬スカウトは会見の席上、西丸の良さを語った。
 さらに練習参加でも大きく評価を上げた。「練習参加の時、複雑な練習の中でもすんなり入っていって良いプレーを見せてくれました。練習試合があったのですが、われわれが0-2で負けていた中、60分過ぎから出場して、同点に追いつく起点となるプレーをしてくれたのが大きかったです」。練習生として貪欲なプレーを見せ続けた西丸は十分なアピールをすることができ、加入内定を勝ち取ることができた。

やんちゃな一面もある生粋のストライカー気質

 会見では神村学園高 有村圭一郎監督が喜びの声を語った。「小さい時からの本人の夢であるプロサッカー選手を、伝統あるベガルタ仙台でスタートできることを、サポートする側としてもうれしく思います。中高6年神村でプレーして精神的にも成長しました」と技術面だけでなく精神的にも成長したという。「プロとして仙台のために、そして鹿児島を背負ってがんばってくれると思います。真面目なだけでなくやんちゃな一面も持っています。日本を代表するストライカーになってほしいですね」と西丸への期待を述べた。
 そして、会見の壇上に立った西丸は心境について「小学1年生からの大きな夢であるプロサッカー選手になれた、という実感はまだ無いのですが、なれることはうれしいです」と語った。「まだ18歳なので、若さを生かしてたくさん走りたいです。点を取るポジションに入っているので、点を取ってチームの勝利に貢献したいです」と走力には自信があるという。「どのFWよりも走ります。サイズは大きくないですが、周りを生かすのも得意です」と語る走力やスタミナは神村学園中高の厳しい環境で鍛えられたものだ。「1日に何度も試合があって苦しさを強いられましたが、仲間とともに歯を食いしばってがんばってきました。6年間がんばってタフな部分も身につきました」。タフでチームのために走れるストライカーということで期待は高まる。
 ただ、一時期はボランチでプレーしたこともあったという。「ボランチから見た目線や経験を生かして、背後への抜け出しを磨いてきました」と中盤でプレーした経験も今に生きているという。

1年目から試合出場、得点を貪欲に狙う。

 仙台の印象については、鹿児島県で生まれ育ったこともあって「練習参加した時はすごく寒かったですし、遠かったです」と語る。しかしながら練習参加で温かく受け入れられたこともあって「多くの方が優しく接してくださって、安心して生活できると思いました」と語る。チームの印象については「若手中心のチームで競争が激しいと思いました。ここで揉まれて試合に絡んでいきたいですね」と激しい競争がある環境を敢えて選び、成長していこうとしている。
 1年目の目標を問われると「1試合でも多く試合に絡んで、出た試合では点を取って、最後まで走り抜けたいです」と高卒ルーキーながら試合出場に得点にと貪欲な目標を立てた。目標とする選手は「小さいころからFCバルセロナに所属するレバンドフスキ選手」と語り、そして神村学園中高で6年間を過ごした今は「福田師王先輩を目標にしています」と高校卒業後ドイツへ渡った先輩ストライカーを大きな目標としているという。福田からは仙台加入内定直後にお祝いやプロ選手の先輩としてのアドバイスのメッセージをもらったといい、福田へ感謝の言葉を口にしていた。
 高校サッカーで活躍を見せる期待のストライカーは緊張感は見せていたものの、物怖じせず堂々とした話しぶりだった。1年目からゴールに絡む活躍を見せるため、残りの高校サッカー生活で全力を尽くし、来年仙台に合流する時には、さらに成長を見せていることを期待したい。

(by 小林健志)